個人事業者、法人事業者を問わず、一見私事で使うのが主な用途と思われている、家電や家具ですが、意外とこれが経費として落とせるのです。

基本的なスタンスがあり、事業用で供されておれば、家電や家具であっても経費で計上できる、ということです。

但し無条件で経費化できるものはありません。色々なケースがありますので、それをいくつか見ていきましょう。

まず、2通りの場面があります。





フリーランスで自宅を仕事場としている場合

1つは、フリーランスのような個人事業者で自宅を仕事場として兼用している場合です。

自宅で使用している家電や家具も、事業の業務に関連付けができるならば、その費用は経費として計上できます。この「事業の業務に関連付けができるならば」というところがミソです。

ここで言う家電とは、一般的にテレビとか、冷蔵庫、炊飯器、エアコン、洗濯機、コーヒーメーカー、電気ポット、食器洗浄機、パソコン、コピー機、FAX、などです。

家具は、テーブル、イス、食器棚、書棚、応接セット、デスク、洋服ダンス、などです。

これらが全て無条件で経費にできるわけではありません。

自宅を仕事場として兼用している場合、家電のパソコン、コピー機などは、仕事でしか使わないということが証明できれば、全額費用として落とすことができます。

その証明の方法ですが、決まったルールはありませんから、独自に税務署に説明できる資料を自ら作らなければなりません。業務の内容を示して、パソコンやコピー機を使うことで仕事が成り立っていることを付記し、個人生活では使用していないことを示します。

パソコンをほぼ1日中使って行う仕事であることを示します。

もし、1部でも個人的に使っている時間がある場合は、その費用を按分します。

按分と言いますが、簡単ではありません。例えば、仕事で6時間くらい使い、個人の楽しみとして2時間くらいなら、主にどんなWebやネットを見ているかを表に表すことになります。大雑把でいいです。
家電も家具も、以上のような見方をします。

事業の業務に関連付けられるのはどの範囲か、がポイントです。またそれが説明できなくてはなりません。家庭にあるテレビは、業務で見ますか、情報を得ることがありますか、テレビの番組によっては、その情報を業務に使っています。

ということが証明できれば、使用した時間分は費用化が可能です。番組欄のページをコピーして資料としましょう。月の電気代の一部が経費化できますし、新規に購入した時は、同じ按分方法で、購入代金が経費化できます。但し10万円を超えたテレビならば、償却が必要ですから、按分した費用だけが、償却期間中、経費化できます。

しかし上記の家電、家具の中で、炊飯器や電気ポット、食器洗浄機、洗濯機、食器棚などの購入代金を経費化するには無理があります。特別な関連付けがあれば可能ですが、これらは外しておいた方が無難です。

法人事業者の節税方法

もう1つ法人事業者の場合です

法人事業者であっても、事業所が自宅と兼用であれば、上記と同じような判断がされます。

普通は、個人の住宅とは、別に独立した事業所があります。

その事業所で使う、家電や家具は経費で落とせるか、ということですが、当然、家電や家具であっても、事業の業務に供されていることが明らかであれば経費となります。但し白色事業者と青色事業者では、少し対応が異なりますので注意が必要です。

例えば高級家具などは、青色事業者の節税対策としてそのアイテムとなりますが、白色事業者は認められません。

事務所で使う冷蔵庫は経費で落とせるか。

大体が接客用のお茶や従業員用の飲料水の保管に使われていますから、問題ありません。

食器棚も豪華なものでなければ事務所の備品でしょう。炊飯器は無理があります。洋服ダンスはどうでしょう。常識的には無理でしょう。

しかし、洋服ダンスを業務用の書類入れとしても1部使っておれば、経費として落とせる可能性は高いです。

基本的に経費として認められるかどうかは、事業に関する出費であり、その説明ができること。購入額が妥当であること。収入を得るための出費であること。と言われています。

まとめ

税務署も人手不足で、いちいち細かいところまで、申告書を見る時間がありません。

数千円や数万円の本来個人的な費用であっても、それをピックアップして、修正申告しなさい、などと言ってくることは、まずあり得ません。

また、仕事で使われているのか個人用なのかの線引きはかなり難しいですが税務署員に分る資料であればいいので、あまり深刻に考えることはありません。

利益が出ている時は、家電や家具であっても積極的に費用化しましょう。

算定根拠がある資料を添付すれば、多少の見解の相違があるかもしれませんが、費用化を認めてもらえる可能性は高いです。

自宅で仕事兼用にしている場合、仕事で使わない部屋のエアコンまで経費で落とす無茶なことは止めましょう。税務署の印象がすごく悪くなり、さらに細かいところまでチェックされるようになります。